【横移動の罠】年収アップだけでは一生「労働者」。資本家へのシフトで縦軸の階段を登れ

  • 2026年2月11日
  • 2026年2月11日
  • FIRE戦略
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さよ夫
よし、今期も昇給が決まったぞ! あと年収が100万円上がれば、ようやく生活にも余裕が出るし、もっと楽になれるはずだ。今の苦労も報われるなあ。

 

妻:フル美
フル美
……ねえ、あなた。それ、本当にそう思ってる? 残念だけど、今のままじゃ年収がいくら上がっても、一生楽にはなれないわよ。
さよ夫
えっ、なんでだよ? 収入が増えるんだから、使えるお金が増えて自由になるに決まってるじゃないか。

 

妻:フル美
フル美
それが大きな勘違いなの。今日は、あなたが信じている『年収という横軸』の限界について、少し厳しい現実を教えてあげるわね。

1. 稼いでも残らない「パーキンソンの法則」の正体

 

妻:フル美
フル美
まず、これを知っておいて。『パーキンソンの法則』。聞いたことある?
夫:さよ夫
さよ夫

……いや、初めて聞いた。仕事の効率化か何かの法則?

 

妻:フル美
フル美
いや、『支出の額は、収入の額に達するまで膨張する』という恐ろしい法則よ。あなたは今、年収が上がったらその分を貯金に回すつもりでいるでしょう? でも、現実は違うわ。いい車に乗りたくなり、家賃の高い部屋に住みたくなり、食事のランクを上げる。意識して止めない限り、人間は入ってきた分を全部使い切るようにできているの。
さよ夫
うっ……確かに、前回の昇給の時も、気づいたら生活費がスライドして増えていたな。結局、手元に残る感覚は変わらなかった気がする……。

 

妻:フル美
フル美
そう。どれだけ豪華な馬車に乗り換えても、馬を引くのを止められないなら、あなたは豪華な馬車を引く『高級な労働者』になっただけ。一生、馬車を引く重荷からは解放されないのよ。

2. 国が仕掛けた「累進課税」というブレーキ

 

夫:さよ夫
さよ夫
でも、支出を抑えれば済む話じゃないか。必死に働いて年収を上げれば、その分加速できるはずだろ?

 

妻:フル美
フル美
いいえ、そこには『累進課税』という強力なブレーキが待っているわ。この表を見てみて。
課税される所得金額 所得税率 住民税(一律) 合計税率(目安)
195万円 〜 329.9万円 10% 10% 20%
330万円 〜 694.9万円 20% 10% 30%
695万円 〜 899.9万円 23% 10% 33%
900万円 〜 1,799.9万円 33% 10% 43%

 

さよ夫
……えっ、年収が900万円を超えたあたりから、税率が40%を超えるの?

 

妻:フル美
フル美
そうよ。さらに社会保険料も加われば、増えた分の半分近くが『見えない手』によって持っていかれるの。必死にサービス残業して、責任を背負って『横軸』を伸ばしても、国はあなたの努力の半分をさらっていく。これが労働者の戦う土俵のルールなのよ。
夫:さよ夫
さよ夫
なんてこった……。がむしゃらに稼ぐことが、効率の悪いゲームに挑んでいるみたいじゃないか。

 

3. なぜ日本人は「看板」に騙されるのか

 

夫:さよ夫
さよ夫
でも、世の中じゃみんな『年収が高い=成功者』って言ってるじゃないか。なんでみんな、こんな効率の悪いことに必死なんだろう?

 

妻:フル美
フル美
それは日本人が、資産よりも『年収』という看板を信じるように教育されてきたからよ。婚活でも『純資産が1億円ある人』より『年収1,000万円の会社員』の方がモテたりするでしょう? でも、年収は蛇口から流れる水(フロー)に過ぎない。蛇口が壊れたら終わりよ。

 

夫:さよ夫
さよ夫
……確かに。みんな、バケツにどれだけ水が溜まっているか(ストック)じゃなく、蛇口から出る水の勢い(フロー)だけで判断しているのか。

 

フル美
その通り。本気で自由になりたいなら、他人に見せるための『立派な蛇口』を自慢し合う列から抜け出して、静かに『自分専用のダム』を作る列に並び直さなきゃいけないの。それが『資本家という縦軸』へのシフトよ。

4. 「労働者の横軸」を抜けて「資本家の縦軸」へ

 

フル美
いい? 私たちが目指すサイドFIREは、この図のようなシフトチェンジなの。
比較項目 労働者(今いる横軸) 資本家(私たちが目指す縦軸)
主な収入 自分の時間と体力を売ったお金 資産(株・不動産)が産むお金
税金の壁 稼ぐほど高くなる(最大55%) どんなに稼いでも一律(約20%)
時間の使い道 お金のために時間を使う 時間のために資産を使う
ゴール 定年まで走り続ける 資産所得が生活費を超える

 

さよ夫
……なるほど。僕は今まで、ひたすら横に走って距離を稼ごうとしていたんだ。でも、本当に必要なのは、今いる場所から垂直に『次元を上げる』ことだったんだな。

 

5. 今日から変えるべき「3つのルール」

妻:フル美
フル美
気づいてくれたみたいね。じゃあ、明日からこの3つのルールを守ってちょうだい。
  1. 「昇給分」はなかったものとする: 給料が増えたら、その瞬間に自動積立で『縦軸(投資)』へ移すこと。生活レベルを1ミリも上げてはいけないわ。
  2. 「貯蓄率」を夫婦の共通言語にする: 「いくら稼いだか」はもういいわ。「今月は収入の何%をダムに貯められたか」だけを競いましょう。
  3. 忙しさを自慢しない: 「忙しい」のは、まだあなたが労働の横軸に縛られている証拠。何もしなくてもお金が回る仕組みを愛でるマインドを持って。

 

夫:さよ夫
さよ夫
……参ったな。100万円の昇給に浮かれていた自分が恥ずかしいよ。これからは、その100万円を『自分の身代わり』として働かせる方法を考えなきゃいけないんだな。

 

妻:フル美
フル美
そうよ。横軸の競争をひっそりと抜けて、縦の階段を登り始める。8,000万円という目標は、その階段の途中の踊り場に過ぎないわ。
夫:さよ夫
さよ夫
わかった。明日からは、ただの労働者じゃなく、未来の資本家として一歩を踏み出すよ。まずはこの昇給分、全額新NISAに入れてくる!

さよならフルタイム運営より

「もっと稼がなければ」という焦りは、あなたを一生労働の世界に繋ぎ止める鎖になります。大切なのは、いくら稼ぐかではなく、その収入の何割を「自分の代わりに働く兵隊」に変えられるかです。
「働かないお金」が1円でも生まれた瞬間、あなたは資本家への第一歩を踏み出しています。 横軸の競争を卒業し、静かに、そして確実に縦の次元へとシフトしていきましょう。

【次の一歩】 あなたが今、一番「労働から抜け出したい」と感じる瞬間はいつですか? 次回は、具体的に「年収いくらから縦軸へのシフトを加速させるべきか」、税率の跳ね上がりを逆手に取った実戦的な資産形成術についてお話しします。