1. 定年後の10年と、今の10年の「価値」


それ、すごく核心を突いているわ。多くの人は「お金が貯まってから遊ぼう」と考えるけれど、時間は巻き戻せない。65歳からの10年と、30代・40代の10年では、同じ1時間でも「体験の濃度」が全く違うはずよ。

そうだよね。フル美は学生の頃、南米やアジアを一人でバックパッカーしてたじゃない。あの「どこへでも行ける」っていう圧倒的なエネルギーは、やっぱりその瞬間にしかないものだと思う。

本当にそう。実は最近、その時のモチベーションが少しずつ形を変えているのを感じるの。だからこそ、今、動けるうちに「今しかできない旅」をしておかないと、一生後悔する気がして。

【考察】なぜ「若いうちの10年」は価値が高いのか?
多くの人が「お金が貯まってから遊ぼう」と考えますが、科学的・経済的な視点で見ると、時間の価値は年齢とともに確実に変化していきます。
記憶の配当(Memory Dividend)
ビル・パーキンス氏が提唱する概念です。若いうちに素晴らしい体験をすると、その後の人生でその思い出を振り返るたびに「幸福感」という配当が得られます。
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25歳での経験: その後50年以上にわたって「記憶の配当」を生み出し続ける。
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70歳での経験: 配当を受け取れる期間が短い。
つまり、早く体験に投資するほど、人生全体の総リターンは大きくなるということです。
体力と限界効用の低下
経済学には、消費から得られる満足度を示す「限界効用」という言葉があります。
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高エネルギー期(30〜40代): 10時間のフライト、時差、異国の慣れない食事さえも「冒険」として楽しむ体力が、体験の価値(効用)を最大化させます。
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低エネルギー期(70代〜): どんなに高級なホテルに泊まっても、移動の疲れや消化能力の低下により、若い頃と同じレベルで体験を享受することが物理的に難しくなります。
2,000名の調査が示す「活動のピーク」
あるレジャー活動に関する調査では、海外旅行やスポーツなどのアクティブな趣味の満足度は、40代後半から50代を境に、健康上の理由や意欲の変化によって低下し始めるというデータもあります。「自由を手に入れたが、使いこなせる体力が残っていない」という状況は、統計的にも十分に起こり得るリスクなのです。
2. 無機質な固定費は、未来の「体験」に換える


その通りよ。私たちのルールは「無機質なものには厳しく、心に触れるものには寛容に」でしょ? 保険の特約やスマホの余計な手数料は徹底的に削るけれど、それは我慢するためじゃないわ。


3. 健康への投資:歩くことは「無料の最強趣味」

あとは、サイドFIREした時に体がボロボロじゃ意味がないから、最近は「散歩」を習慣にしているよ。


さよ夫 サイドFIREを目指して節約してるけど、最近思うんだ。お金を使わなくても、楽しいことって意外とたくさんあるよね。 フル美 本当にそう!『消費』して楽しむんじゃなくて、自分たちで『体験』を作る。これが[…]
4. 結び:33歳、僕たちは「自由」を買いに行く

65歳の定年まで我慢して働く人生か、40代でサイドFIREして、親も自分も元気なうちに世界を見る人生か。答えは明白だよね。

おすすめの「本」紹介
「老後にお金があっても、体力がないと楽しめない」という事実を、この本は論理的に突きつけてきます。私たちはこの本を読んでから、「固定費を削って、今この瞬間の思い出に投資する」という決断に自信が持てるようになりました。
【結び】さよならフルタイム運営より
「いつか」という言葉は、時として残酷な先延ばしになります。
私たちは、65歳の定年を迎えたとき、隣にいるパートナーとどんな景色を見たいか、何度も話し合いました。でも、その時に自分たちの体が、その景色を存分に楽しめる状態である保証はどこにもありません。
「健康寿命」という限られた資源をどう使うか。それは、どの投資信託を選ぶかよりも、人生において最も重要な問いかもしれません。
私たちは、銀行の振込手数料や、なんとなく払い続けている保険の特約といった「無機質なコスト」を徹底的に削ぎ落としています。それは我慢をするためではなく、その分を「今しかできない体験」に全力投球するためです。
お弁当を作って浮いた1,000円が、数年後に異国の海辺で飲むビールに変わる。 保険を見直して浮いた1万円が、大切な人への記念日のプレゼントに変わる。
そんな「変換」の積み重ねが、私たちの自由を形作っていきます。
資産8,000万円という数字は、単なる貯金ではありません。 それは、「健康で、エネルギーに溢れた時間」を買い戻すためのチケットです。
まずは今日、あなたの銀行口座やスマホの明細を眺めて、未来の「体験」に変えられる無機質な数字を一つだけ探してみませんか?
その一歩が、数年後のあなたを、ずっと行きたかったあの場所へ連れて行ってくれるはずです。
